参上ルルのブログ

映画を観て思ったことを徒然と。

女王ですが、なにか

『エリザベス 女王陛下の微笑み』ー プラチナ・ジュビリー、そして間をおかずして突然の逝去と今年の顔となったエリザベス女王のドキュメンタリー。

この映画の前に、Netflixの『ザ・クラウン』のシーズン4までを観終わっていたのだけれど、女王の20代と中年期を演じた俳優さんがそれぞれ本人に似ていたんだとびっくり。

俳優に負けずとも劣らない女王の美貌にも感心したけれど、幼少期から晩年まで一貫して生き生きした眼差しが印象的な人だった。

Z世代をかなり先取りして、幼少期からカメラに撮られ慣れているから目線を求められない限り、カメラを見るでもなく気負わず自然な振る舞いができる。

そして、それはとてもニュートラル。

誰にも何にも恐れず媚びないことが骨身に染み付いている。

例えば「王冠は重いですか」と問われれば、「王冠は重くて、原稿を(腕で)あげて読まなければならないの。首を下にすると首が折れてしまう」と女王は言う。

これが私だったら、「王冠はとても重くて、冠するたびに歴史と共に王冠に伴う重責を実感します。皆さんと共に、この栄えある歴史を後世に繋ぐために精進してまいります」とかなんとか、変に上目遣いでカメラの向こうに「良い?良い?」と媚びへつらっちゃうのが目に見える。

 

常にニュートラル。

 

マリリン・モンローにも、美容師にも、ど緊張している人にも、不躾な人にも、誰に会う時でも常に口元は笑みだけれど、目は笑わずに「あなたは誰?」と、もてはやす訳でもなく、下に見るわけでもなくただただ関心を相手に向ける。

それは、コモンウェルスのどこかの国のローカルな歓待を受けた時も同じ。


半裸の男たちが担ぎあげるカヌーに乗せられて、ワッショイワッショイされてかなりカオスな状況になっても「動じません」。

式典で軍服を着て、馬にお嬢座り(!)をしてパレードしている最中に、輩が空砲を発砲して周りがザワザワしても、馬の首をペチペチしてあげて「動じません」。

 

肝の入り方が違うのです。

 

「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」はラオウの名言だけれど、何層もの次元を越えても人の上に立つ者の心意気は共通なようで。

 

AI先生が先生が描いた「女王とコーギー犬」I created art by AI Picasso #aipicasso