『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』トム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル」シリーズ7作目。耳慣れない「デッドレコニング」とは、航海用語で「推測航法」という意味だそう。起点、航行した距離や偏流などから現在位置を推測し、その位置情報を基にそこからの航海を行う航法。潜水艦が鍵を握るストーリーのサブタイトルは、トム=イーサン・ハントのM:Iシリーズの集大成というダブルミーニングだ。
前回、トム様を拝顔したのは『トップガン マーヴェリック』。
カッコ良さに痺れたのは間違いない。
けど、決して決して口には出さなかったのだけれど、ケチが一つ。
お久しぶりのトムの顔の張りがパンパンに見えたのだ。
「ちょっとやり過ぎでは(特に頬)」と勝手に密かに心配していた。
そして、今回。
結果から言って、イケメン度がマシていた。
顔の肌は、たるみも適度に出てしっくりきていたし、なんと言ってもおでこのシワ。
くるくる変わるトムの表情に合わせておでこには結構シワが出まくりで、ダニエル・クレイグの前の007であるピアース・ブロスナン風の渋オジ感を醸し出していた。
こっち路線のトム様、いいんです!
そして体も、もちろん目一杯張っています。
かわいい黄色のフィアットでヨーロッパの小粋な石畳の上を追手から逃げまくるカーチェイス。
こんなにメチャクチャにヨーロピアンな街並みを壊しまくるのは、もはやルパンかトムか。
そう思うと、続く崩落列車からの脱出アクションが、アニメのあり得ないアクションを忠実にトレースしているかのように思えてくる。
もうライバルはアニメの域や。
最後にストーリーについて。
M:Iそして007も新作が封切られるととりあえず観とこうか、という感じのゆるいファンとしては、要所に挟まれる小難しい説明セリフはポカンと聞き流し、怒涛のアクションが始まるとハッと我に返って前のめり、からのあっという間にエンディングというのはお決まりパターン。
続々登場するキャラがなぜそういう動きをしているのかはいまいち分からないけれど(汗)、とりあえず、IMF(国際通貨基金じゃない方)もMI6も、任務を与えておいて敵と違う方向から潰しにかかる、というのが最近のお約束になっているよう。
今回は暴走した「それ」(AI?)の持ち主になるべくor破壊すべく椅子取りゲームならぬ鍵取りゲームなのかな。
「それ」の全体像を誰も把握できないけれど、手にすると世界を支配下における、っていうコンセプトが『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のアークと重なった。
ターゲットが核とか重大兵器じゃないところが、さらに時代は進んでいると思わせるのに、一周回って「それ」は古代の遺物と詰まるところ一緒だなんて、ロマンしかない!
AI先生が描いた「潜水艦のイラスト」I created this art by #aipicasso