『ONE PIECE FILM RED』
2022年8月6日に公開され、2023年1月10日時点で興行収入190億円を突破したテレビアニメ『ワンピース』劇場版15作目。
『ワンピース』は、コミックス1巻で挫折。
国内で極々フツ───に生活をする中で「海賊王」「ゴム人間」「麦わらの一味」「ルフィ」くらいは知っている程度のトホホなわたし。
そんなわたしが今回劇場まで行って観てみようと思ったのには2点理由がある。
1点目は既に記録的大ヒットだから。
東映の今までの興行収入記録は1990年の『天と地と』の92億円だそうで、『ワンピース』が既に国民的アニメというのは重々承知だけれど、それでも今作がこれほどのヒット作になったのは一体全体なぜ?という興味。
2点目は、キャラクター・ウタの歌うAdoの曲をじっくり聴いてみたいから。
『うっせえわ』が出てきた時は、面白い内容をがなり唱法で聴かせて、興味を魅きつけたという印象だったので、今回は、歌手として登場し(ドラマパートは別の声優さん)フィーチャーされたという彼女の歌がホントのどころどうなんだ?という興味。
映画冒頭のカンパニーロゴ。岩に砕ける波からの三角東映、からの大海原の映像。
ここであがった。
いいです!
その後は、もったいつけることなく、すぐウタのコンサートシーンが続く。
最近、映画館でコンサートイベントを観るというのが流行っているが、観たことがなかった。こういうことか。
画面が何より大きいし、音響設備が整っているから、ナマという点を除けば映画館はもってこいだ。
映像も今のコンサート演出をそのまま持ってきているようで新しい。
肝心の歌も、落ち着いた低音の声が伸びやかに響き渡って心地よくさせてくれる。
勝手なイメージで、憑依系で歌を演じる人なのかと思っていたのだけれど(昔でいう新宿系?)、とても素直な歌い方で好きになった。
彼女の歌とキャラクター・ウタの一途さが相まって、ストーリーにもグッと引き込まれた。
『ワンピース』は知らなくても、バラエティー豊かなキャラが見た目通りの動きをして、映画を見終わる頃には、いっぱしにワンピースワールドを語ってしまう不思議。
国民的作品には、当たり前だけれど理由があった。
最後の「海賊王に俺はなる!」も歌舞伎の型が決まったようで清々しい。
あとおまけに極私的感想。
久々に、ジブリ、ピクサーや、エッジな大人アニメ以外のものを見た。
カラフルな色彩や画面から飛び出るほどの躍動感、たくさんのキャラの賑やかさ…昭和で休みの度に楽しみにしていた『東映まんが祭り』とあの頃を思い出して、一人ノスタルジーに浸ってしまった。
AI先生が描いた「麦わら帽」I created this art by AI Picasso #aipicasso